春暖の候 いかがお過ごしでしょうか。
今年は例年よりも桜の開花が早く、季節感に少し戸惑いつつも満開の桜を楽しんだ方も多いことと存じます。
さて今回は、春によく使うツボを少しご紹介したいと思います。
春は「春一番が吹く」と言うように風の強い日が多い季節です。
「風」とは空気の流れ。
一か所に留まることはありません。そんな特徴を、中医学では体の中にも当てはめて考えることがあります。
例えば「風邪(かぜ)」
これはもともと中医学の発想からできた言葉です。
中医学では、自然界の風の邪気のことを「風邪(ふうじゃ)」と言います。これが体中に入ることで、様々な病気を引き起こすと言われていました。体の震えやめまい、痛みがあちこち動くといった症状などなど……。
こういった風と関連のある症状を治療するときに使用するツボにも、実は風という漢字が入っています。
国際標準とされるツボの中に、風という字が入るツボは、なんと6つもあります。
翳風、風市、風池、風府、風門、秉風…… よく似ていますね!
今回は首肩まわりにあるツボを紹介したいと思います。
この 風府 、 風池 、 風門 は、肩こりの治療にもよく使いますが、
風邪の治療にも使用することがあります。ここに鍼をしたり、お風呂で温めたり、指圧すると良いでしょう。
春になり薄着でも出歩けるようになりましたが、まだ少し肌寒い日もあります。首肩に風が当たり冷えてしまうと全身の不調のもとにもなりかねません。
季節の変わり目こそ、体のメンテナンスをしていきたいですね。
私たち鍼灸師が少しでも皆様の健康に寄り添うことができれば幸いです。
東洋鍼灸センター