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2024.03.01
●ーRA(7) これが変形性関節症だ! 関節リウマチとのチガイ
- 関節の痛みや腫れを訴える患者さんをみたときは、関節リウマチ(RA)以外に●-RA(3)の表に示した病気を考える必要があります。
- 特にその中で頻度の高い病気が変形性関節症(OA)です。
- 変形性関節症は、軟骨がすり減ってしまい、代わりに骨に骨棘などの増殖性変化がみられる病気です。
- 加齢に加えて、長期間の関節への荷重や関節を頻繁に動かすことがその発症の原因とされています。手指だけでなく、膝(変形性膝関節症)、肩(変形性肩関節症)などにも発症します。
- 写真BとCのように指の関節には、指先からDIP、PIP、MCPという名称がついています。
- 変形性関節症では主にDIP関節が侵され、写真BとCのようにDIP関節に骨棘ができて変形がみられるようになります。
- 変形性関節症はPIP関節にみられることもあり、写真AのようにDIP関節の病変をへバーデン結節(①→)、PIP関節の病変をブシャール結節(➁→)と呼びます。
- 関節リウマチ患者の手です。
- 主にPIPとMCP関節(手首にも)に腫れがみられ、DIPは侵されにくいのが変形性関節症と異なります。
- また、矢印のようにPIP、MCP、手首の腫れの本態は、関節滑膜の炎症であることから触ると柔らかく腫れているのが特徴です。
- 関節リウマチのこの腫れは、変形性関節症と違って破壊と変形に進行していくことが多く、早期の治療が求められます。